現地生活

【台湾留学の大学生活って実際どう?】サッカー部で出会った世界のクセ強人間たち

東田修二 / 國立陽明交通大學 在学中
陽明交通大学NYCU台湾留学
【台湾留学の大学生活って実際どう?】サッカー部で出会った世界のクセ強人間たち

台湾留学の大学生活って実際どう?サッカー部で出会った世界のクセ強人間たち

台湾留学の魅力は、勉強だけではありません。世界中から集まった学生たちと友達になり、日本にいたらなかなか経験できない毎日を送れることも、その魅力のひとつです。

私自身、台湾の大学に入学して数ヶ月後、サッカー部に参加したことで、その面白さを実感しました。ハイチ出身でボールが来ないとイライラする学生、練習中なのに香水のいい香りが漂うフランス人、突然スペイン語を話し始めるスペイン人。個性豊かな仲間たちとの日々は、想像していた大学生活とは少し違うものでした。

もちろん、最初から何もかもうまくいったわけではありません。 「台湾の大学の洗礼」と題した第二話でも書いたように、入学直後は中国語の授業についていくのも大変でした。それでも、サッカーを通じて友人ができ、練習後にはみんなでご飯を食べる。そんな日常が、少しずつ台湾での生活を楽しいものにしてくれました。

今回は、台湾の大学のサッカー部で出会った個性豊かな学生たちとのエピソードを紹介します。国際色豊かな交流から、思わずツッコミたくなるグラウンド事情まで、私が実際に経験した台湾の大学生活をお届けします。

台湾の大学生活。サッカー部で出会った世界各国の学生たち

私が参加していたサッカーの練習には、台湾人だけでなく、ヨーロッパや東南アジア、アフリカなど、さまざまな地域から来た学生たちが集まっていました。同じ大学に通い、同じグラウンドでサッカーをする。ただそれだけなのですが、集まっている人たちのバックグラウンドがとにかくバラバラ。日本で生活していた頃には、なかなか経験できない環境でした。

そして、国際色が豊かになると、当然ながら個性も豊かになります。まず印象に残っているのが、ハイチから来た学生です。

彼はとにかく、ボールが来ないとイライラする。パスが来ない。イライラする。またパスが来ない。さらにイライラする。

いや、こっちもパスを出したい気持ちはあるんだけど、そんなに怒られても困るんですがね!

もちろん、本人からすれば真剣にプレーしているだけなのかもしれません。でも、見ている側からすると、その感情表現のストレートさがなかなか面白かったです。日本だったら、ボールが来なくても少し我慢したり、周りに合わせたりする人も多いと思います。でも、彼はそんなことお構いなし。欲しいものは欲しい。ボールが欲しければ、全身でその気持ちを表現する。

サッカーひとつとっても、人によってこんなに違うのかと思いました。もちろん、国籍だけで性格が決まるわけではありません。ただ、育ってきた環境も考え方も違う人たちが集まると、プレー中の振る舞いにも、それぞれの個性が出てくるのが面白かったです。

台湾留学で感じた異文化交流。サッカー中に突然スペイン語?

サッカー部には、ほかにも印象的な人たちがいました。例えば、フランス人の学生。彼には、香水の独特な香りがありました。

サッカーって、普通は汗と土の匂いがするものじゃないですか。ところが、練習に来るフランス人からは、なんだかおしゃれな香りがする。

いや、これから汗だくになってボールを追いかけるんですよね?

と、心の中でツッコミを入れたくなりました。もちろん、香水をつけること自体は何も悪くありません。むしろ、どんな状況でも自分のスタイルを崩さない感じが、妙に印象に残っています。

そして、もうひとつ忘れられないのがスペイン人の学生です。彼はプレー中、急にスペイン語を話し始めることがありました。

サッカーをしていると、味方に指示を出したり、パスを要求したり、思わず声が出たりするものです。でも、突然聞き慣れない言葉が飛び交うと、こちらとしては一瞬「今、なんて言った?」となります。

こっちは中国語や英語でコミュニケーションを取ろうとしているのに、気づけばスペイン語まで飛び交っている。もう何語でサッカーをしているのか分かりません。

ただ、サッカーは不思議なもので、言葉が完全に分からなくても、ある程度は成立します。パスを出してほしいのか、走ってほしいのか、シュートを打ちたいのか。ジェスチャーやプレーを見れば伝わることも多い。

もちろん、細かいコミュニケーションでは苦労します。それでも、同じボールを追いかけているうちに、少しずつ距離が縮まっていくのです。

大学の授業では中国語が聞き取れず苦労していた私ですが、サッカーでは言葉が完璧でなくても、なんとか仲間に入ることができました。これが、スポーツのいいところなのかもしれません。

台湾の大学生の放課後。夜のサッカー練習と仲間との食事

私たちの練習は、基本的に夜7時頃から始まり、10時前くらいまで続いていました。大学の授業を受けて、課題をこなして、夜になったらサッカー。今思えば、なかなか充実したスケジュールです。

もちろん、勉強との両立は必要です。でも、当時は新しい環境での生活そのものが楽しくて、練習に行くことがまったく苦ではありませんでした。

そして、サッカーの練習が終わると、今度はみんなでご飯を食べに行きます。これがまた楽しい。3時間近くボールを追いかけた後なので、当然お腹は空いています。練習中はプレーについてあれこれ言い合っていた人たちも、食事の時間になると、また違った雰囲気になります。

そこで大学のことを話したり、お互いの国のことを聞いたり、くだらない話で笑ったり。授業だけではなかなか知り合えなかった人たちとも、こうした時間を通じて親しくなっていきました。

台湾人の友人だけでなく、さまざまな国の人たちと一緒にご飯を食べる。日本にいた頃は、こんな大学生活を送ることになるとは想像もしていませんでした。

チーム自体は、決して強豪というわけではありません。全国大会を目指すようなバリバリの強豪チームというより、みんなで楽しくサッカーをする雰囲気でした。でも、私にとってはそれがちょうどよかったのだと思います。

勉強だけに追われるのではなく、好きなサッカーを続けながら、いろいろな国の友人たちと交流する。あの頃の生活は、本当に充実していました。

台湾の大学の運動環境。まさかのデコボコグラウンド

ここまで読むと、なんだか国際色豊かな学生たちが、きれいなグラウンドで楽しくサッカーをしている光景を想像するかもしれません。しかし、ひとつ大きな問題がありました。

グラウンドのコンディションです。

うちの大学のサッカーコートは、正直なところ、あまり整備されていませんでした。サッカー用の天然芝でもなければ、きれいに整えられた人工芝でもない。イメージとしては、その辺の公園にある草むらに、なんとなくサッカーコートのようなものが存在している感じです。

まず、草が長い。そして、地面がデコボコしている。おまけに、場所によっては土の状態も均一ではありません。

つまり、普通にパスを出したつもりでも、ボールが思った方向に転がってくれないのです。地面が平らであれば、きれいに転がっていくはずのボールが、途中で急に跳ねる。トラップしようとしたら、ボールが予想外の方向に飛んでいく。丁寧にパスを出したつもりなのに、地面に邪魔されて味方に届かない。

いや、今のミスは本当に自分のせいなのか?

そんな疑問が、練習中に何度も頭をよぎります。もちろん、どんな環境でも上手な人は上手です。ただ、普段から整備されたグラウンドでプレーしている人にとっては、なかなか厳しい環境だったと思います。

サッカーの技術を磨きに来たはずなのに、気づけば地面のクセを読む練習までさせられている。ある意味、いいトレーニングだったのかもしれません。

今振り返ると、あのグラウンドも含めて、いい思い出です。

台湾留学の魅力は勉強だけじゃない。大学生活で得た異文化体験

台湾に来る前、私が想像していた大学生活は、もっと勉強中心のものでした。中国語を身につけて、大学の授業についていけるようになって、専門知識を学んでいく。もちろん、それも留学の大切な目的です。

でも、実際に生活してみると、大学で得られるものはそれだけではありませんでした。

サッカー部に行けば、台湾人だけでなく、ハイチ、フランス、スペインなど、さまざまな国にルーツを持つ学生たちがいる。ボールが来なくてイライラする人もいれば、汗をかく前から香水のいい香りがする人もいる。プレー中に突然スペイン語が飛び交うこともある。そして、練習が終われば、みんなでご飯を食べる。

そんな何気ない日常の中で、自分が今まで知らなかった価値観や文化に触れることができました。

もちろん、海外に来れば必ず視野が広がる、というわけではないと思います。ただ、自分とは違う環境で育った人たちと一緒に過ごしていると、自然と「そういう考え方もあるのか」と感じる機会が増えていきます。

そして何より、当時の私は、そうした日々が純粋に楽しかった。

中国語の授業では苦労していたけれど、大学に行けば友人がいて、夜になればサッカーがあって、練習後にはみんなでご飯を食べる。入学してまだ数ヶ月。台湾生活が始まったばかりの私には、毎日が新鮮で、ワクワクすることばかりでした。

あの頃は、これから台湾でどんな経験をするのか、まだ何も分かっていませんでした。ただ、少なくともひとつだけ確かなことがありました。

日本を飛び出して台湾に来てよかった。

そう思える瞬間が、少しずつ増えていたのです。

台湾での大学生活は、授業や勉強だけではありません。世界各国の仲間との出会いや、異文化に触れる経験が、自分の世界を広げてくれます。

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